能動的な意識へとジャンプする

 これは、関ジャニ∞の話ではありますが、「意識のジャンプ」の話でもあります。







昨日の夜は、娘と一緒に関ジャニ∞の「関ジャム」という番組を見ていました。

関ジャニ∞による音楽に関する番組なのですが、関ジャニ∞がガッツリ取り上げられることは非常に少ないという番組です。

でも昨晩は関ジャニ∞の新曲レコーディングを通してボイストレーニングの成果が分かるというものでした。


私は関ジャニ∞のファン(eighter)になって10年ほどになりますが、ここ数年はしんどかったです。

渋谷すばるくんと錦戸亮ちゃんの脱退そのものも勿論しんどかったのですが、5人で頑張ってる関ジャニ∞を応援していても、どうしてもどうしても7人の頃の最高で最強なグループと無意識に比べてしまう自分がいて、それがしんどいのです。

特に歌を聴いていると、どうしても厚みが足りない感覚になってしまい、そう感じてしまうこと自体にしんどい思いをしてしまうのでした。



が。

昨晩の番組を見ていて、自分の中のひっかかりが抜けて、感じ方がガラリと変わりました。


2019年の末に、番組のゲストで出ていたボイストレーニングの先生(安倉先生)に、大倉くんが個人的にトレーニングをお願いし、そして安田くんも丸山くんも横山くんもそれに続きました。(村上くんはボイトレに行ってないとのことでしたが、みんなと自主練してる風な動画は見たことがあります。)

リードボーカルの2人がいなくなって、これからのことを模索している中での「歌を磨いていく」という選択に、当時はまず驚きました。絶対的なボーカルの穴なんて埋められないからこそ、他の選択ではなく「歌」なのか……と、大倉くんが見据えているものを思うと、ちょっと涙が出そうになったのを覚えています。



そして一年経ち、新曲のMVが一部公開された時に、彼がどれだけの努力をしてきたのかを、我々eighterは知ることになりました。

ずっと中低音パートだった彼が、高音を歌っていたのでした。娘も私も「え…?これ、この高音って…ヤスくんやマルちゃんじゃなくて、大倉なの?」と目が真ん丸になりました。

昨日の番組でも、「34年間くらい間違えて歌ってきた。」「(今は)歌うという概念が全く違う。」「新しい楽器に変わった感覚。」と大倉くんが言っていました。「先生」に「正しい方法」を教えてもらい、「それを身につける努力を続ける」ことの大切さというのもを、大倉くんが体現していると感じました。

これは、私もちょっと体感としてあるのです。昨年の夏から隔週で運動療法のセッションを受けているのですが、先生に自分の身体の動かし方の癖や間違ったところを随時指摘してもらって修正するということをやってみて初めて「身体(の筋肉を)どれだけ間違って動かし続けていたか」というのが分かったのです。そしてそれを修正していくのは簡単ではないということも分かりました。ですから、大倉くんの言っている言葉の意味が少しだけ私も体感的に分かるような気がしましたし、だからこそ陰の努力を思うと「凄いなぁ…。」としか言えませんでした。



さらに、横山くんの歌が上手くなっていることに目を見張りました。

ずっと彼は歌には自信が無さそうでした。というより、他のメンバーよりも「音楽に対しての距離感」が遠いような感じがしていました。それは安倉先生も「目に見えない感情のやり取りをやって来ているのに、それが音楽と結びついていない」から「僕は音楽はちょっと…」となっているだけだ、と言っていました。それでも彼はグループのためにボイストレーニングを続け、先生を信じて先生に言われたことを一生懸命やり続けていたのでした。まるで千本ノックのように。

そんな横山さんに、ゲストだったゴスペラーズの北山さん「音楽でやりたいことと今の自分のギャップに苦しんでいる。ギャップがあっても『伝えたいことがある』『だから歌う』ってところにストンと落ちた時に歌手として生まれ変わる。関ジャニ∞という5人体制になったグループが、ボーカルグループとしてこれからどこに行くかは横山さんに懸かっている。」と語りかけていました。これ、多くのeighterが「そうそう!そうだよね!」と同意したと思うのです。彼の行動原理は「グループのため」がメインだと感じるのですが、音楽に関してはグループのみんなの足をひっぱらないようにめちゃめちゃ努力をしていた人だというのを私たちは知っています。けれどもここからは『足をひっぱらないように努力する』ではなく『伝えたいから歌う』になっていかないといけなくて、そのために彼はこれからも努力を続けていくのでしょう。

次の段階に昇っていくには自分の才能がどうのこうのなんて言ってられなくて、歌を自分の人生に引き寄せてくるくらいの能動的な意識へと変化していかないといけない、と北山さんは言ってるわけで、そしてこれは誰にでも当てはまることだと思いました。努力したからこそギャップを感じてしまい、能動的な意識へとジャンプできない、『ストンと落ちる』になれない、というところでグルグルしてしまったり、諦めてしまったりすることってあると思いますし、私もありました。それって自分の可能性を諦めることなのだと、と今なら分かります。

大倉くんが番組の最後で「自分たちの可能性を諦めずにやれた。」と言っていましたが、自分の可能性を諦めずに努力を続けることってそうそう簡単なことではないんですよね。私自身はたとえば大学受験では自分の可能性を諦めずに努力することができましたが、能動的な意識にジャンプできずに自分の可能性を諦めてしまったこともありました。

若いうちに一度も能動的な意識にジャンプすることなく生きてきたなら、中年以降になってからそれをするというのかなり大変だと思うのですが、でもできないことではないと思います。これも「身体の動かし方」を「先生に習う」のと同じように、考え方や意図の持ち方などを(先生のような誰かから)習い自分の考え方の癖を理解し向き合うことでジャンプできる筋肉をつけていくことができるのではないか、と思います。決して簡単なことではないですが、できると思いますし、できた人も知っています。

やればできる。

でも、薄っすら気づいていてもやり方が分からないとか、自覚なく考え方の癖に振り回されているとか、そういう概念が無いとか、人によってやれない・やらない理由はさまざまなので、単純なマニュアルが無いんですよね。


そしてですね、北山さんが言ってたんですよ。「見える世界が変わる」って。私も能動的な意識にジャンプして自分の可能性を諦めずに努力することができた時には見える世界が変わりました。ジャンプできなかった時は世界はそのままでした。

……そのままだとですね、次にもっと何かハードなことが起こって、ジャンプを促されたりもするんですよね。

または、さらなる意識のジャンプのための出来事が起こったり。

関ジャニ∞も、リードボーカルの2人が脱退するという事態が起こらなかったら、それぞれがここまで歌に真摯に向き合うことは無かったのではないか、と思うのです。あの歌を歌えるようにはならなかったと思うのです。

昨晩、それがやっと分かって、やっとやっと7人の頃の歌と無意識に比べることなく、5人の歌を聴くことができるようになりました。



身体も意識も、正しい動かし方をさらに学んで、ちょうど良い筋肉を付けていきたいものです。

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